化粧品科学研究室に所属した学生は、大学院進学する学生の他、大学卒で社会で活躍する学生も多くいます。
主な進路は以下のとおりです。

化粧品製造販売業
オッペン化粧品、ドクターリセラ、ちふれ化粧品、中野製薬

化粧品OEMメーカー・原材料メーカー・化粧品関連産業
乾工業所、デリシアスエーシー、吉田プラ工業、DRC、アンズコーポレーション、三ツ矢貿易、エステタイム、東洋ビューティ、日本コルマー、ジェイエステティック、テクノーブル

ドラッグストア
マツモトキヨシ、キリン堂、コスモス薬品、ゲンキー

総合化学メーカー・医薬品メーカー
テイジン、アース製薬、皇漢堂製薬、東亜新薬

健康関連産業など
西宮渡辺病院、ハザマ薬局、兵庫県、見元園芸、アドバンテック

卒業生の声Voices from graduate students

化粧品OEMメーカーで製品開発

私は化粧品のOEMメーカーに就職し、主にスキンケア・ヘアケア・ボディケア製品の開発に携わっています。私が主に担当している仕事内容は、化粧品の中身を設計する研究開発になります。営業の方がお客様の要望を聞き取り、その内容をもとに、お客様が求めている使用感や香りに合わせて処方を組み、試作をします。試作品を実際に自分で試して、「依頼内容に合ったものができた!」と感じたら営業の方を通してお客様に試していただき評価していただきます。もちろん一度で決まらないこともあります。お客様に満足していただけるものができるまで改良を繰り返します。また、試作する以外にも、配合する原料についての使い方や新しい原料の情報も必要になので、セミナーを受講したり、原料会社と商談をすることもあります。メールや電話のやりとりもします。今はまだ一年目で知らないこと、分からないこともありますが、上司に教えてもらいながら、知識を増やしつつ、一つでも多く製品化できるように頑張っています。武庫女では皮膚科学で皮膚の機能を学び、卒業研究でシートマスクの保湿試験を行い、保湿の重要性を学びました。これらの知識は、スキンケア化粧品の開発にも役立っています。

(石田紗理 2020年度卒 化粧品OEMメーカー勤務)

化粧品評価会社で効果測定

私は化粧品の評価会社に勤務しています。

評価会社?と思われる方もいると思いますが、簡単に言うと世の中に安全でより良い化粧品を届けるために、化粧品の安全性や有用性を確かめるお仕事です。その中でも私は有用性を評価する課に所属しています。

化粧品メーカーや商社などから依頼を受け、化粧品製剤や化粧品原料の有用性を調べるためにヒト試験を行います。ヒト試験を行うために、評価したい項目にあった被験者条件、測定項目、測定条件などを決め、計画書を作成します。その後、条件にあった被験者様を募集し、肌の測定を行います。基本的には試験品の使用前と使用後の肌を測定し、肌の変化を見ることで評価をします。

評価項目はシワ改善効果、美白効果、育毛効果など様々なものがあり、ぞれぞれに合った被験者条件、試験品使用期間、測定機器などがあるため、ひとまとめにヒト試験と言っても同じ事をしているわけではありません。機器測定や試験に向けての準備などは試験ごとに異なっており、日々新しい機器測定の練習や資料の作成、データのまとめなど行っています。

業務の幅が広く、1年目で覚えることがたくさんあり大変ですが、その分できるようになった時の喜びは大きいです。まだまだ新しいことは増えていきますが、試験を一人で担当できるよう、武庫女で学んだことを思い出しながら、日々精進しております。

(三木香成美 2020年度卒 化粧品評価試験会社勤務)